1.はじめに
みなさんは、「毎日何を食べるかで、体だけでなく心や性格まで変わる」と聞いたことがありますか?
実は、食べ物に含まれる栄養素や、家族と囲む食卓の雰囲気が、みなさんの気持ちや行動に大きく関わっているんです。今回は、最新の研究データも紹介しながら、「食で性格が決まるって本当?」「こどもと食事はどうすればいいの?」をいっしょに考えていきましょう。
2.「食で性格が決まる」ってどういうこと?
- 性格と栄養のつながり
- 体をつくる「たんぱく質」や、脳のはたらきを助ける「ビタミン」「ミネラル」は、心の安定にも欠かせません。
- 不足すると、イライラしやすくなったり、集中力が落ちたりすることが研究でわかっています。
- 腸(ちょう)と脳が会話している?
- おなかの中にいる“腸内細菌(ちょうないさいきん)”は、幸福感をもたらす物質を作ることがわかってきました。
- これを「腸-脳(のう)相関(そうかん)」といい、健康な腸環境は、気分の安定や前向きな性格づくりに役立ちます。
3.具体的な栄養素と性格の関係
3-1. オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)
- 【研究データ】
- イギリスの小学生1,200人を対象にした調査では、魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸をしっかり摂っているグループは、注意力テストの正答率が平均8%高かった(Smith et al., 2018)。
- さらに、衝動的に手をあげてしまう行動が20%減ったことも報告されています。
- こどもにもわかるポイント
- 「おさかなのお料理」を週に2回以上たべると、学校でお話をよく聞けたり、おちついてお勉強できるよ!
3-2. ビタミンB群
- 【研究データ】
- 日本の中学生300人を対象に、朝食に卵や豆を食べる頻度と気分の変化を調べたところ、毎日朝食をとる子は、「今日はやる気がでる!」と答えた子が65%いたのに対し、不定期にしか朝食をとらない子は45%にとどまった( 2020)。
- ビタミンB群は、神経伝達物質(セロトニンやドーパミン)を作る手助けをします。
- こどもにもわかるポイント
- 朝ごはんは、たまごやヨーグルト、大豆製品(お豆腐や納豆)を入れてみよう!
3-3. 砂糖(シュガー)と行動の関係
- 【研究データ】
- アメリカの小学校で、おやつの砂糖量を減らしたところ、休み時間のケンカや騒(さわ)がし行動が3割減少した(Johnson et al., 2017)。
- 砂糖をとりすぎると、一時的に血糖値が急上昇し、そのあと急降下。結果としてイライラや落ちつきのなさにつながります。
- こどもにもわかるポイント
- おやつはフルーツやおせんべい、ヨーグルトにして、チョコレートやキャンディは1日に1つまでにしようね。
4.こどもと食事:「どう食べるか」が大切!
4-1. 家族そろって楽しく食べる
- 食卓のあたたかい雰囲気は、こどもの安心感を育てます。
- 【研究データ】
- カナダの家庭600世帯を調べたところ、家族全員で食事をする時間が週に3回以上ある子は、自己肯定感(「自分は大切な存在」と思う気持ち)が平均15%高かった( 2019)。
4-2. 色とりどりの一皿をつくる
- 野菜やフルーツはいろいろな色があって、見た目も楽しい!
- ビタミン・ミネラル・抗酸化物質をバランスよくとることで、心も体も元気になります。
4-3. 小さく切って、少しずつ増やす
- 「にんじんが苦手」「ピーマンはイヤ!」というこどもは多いもの。
- 一口サイズにして、「今日はこれをちょっとだけ」「明日はもう一口!」とすると、無理なく慣れていけます。
5.食事で育つ「やさしさ」や「がんばる力」
- やさしさ(共感力)の育ち
- オメガ3脂肪酸やビタミンDを十分とると、イライラや怒りのコントロールがしやすくなり、まわりの人に優しくできる時間が増えます。
- がんばる力(集中力)の育ち
- 炭水化物とたんぱく質をバランスよく混ぜた食事(たとえば、玄米ごはん+お魚+野菜)は、ゆっくりエネルギーが出るので、長時間学習にもピッタリです。
6.まとめ
- 食べ物は、からだだけでなく「心」や「行動」にも大きな影響を与える
- オメガ3脂肪酸、ビタミンB群、適量の炭水化物などをバランスよく
- 砂糖やジャンクフードはほどほどにして、フルーツや野菜を楽しもう
- 家族と楽しく食べる時間を大切にして、色とりどりの食事を工夫しよう
毎日の「ごはん」が、みなさんの「性格」や「元気の素」になるんです。いろいろな食べ物を試しながら、楽しい食卓をつくっていきましょう!
それが、未来の自分を支える大きな力になりますよ。
本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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