私たちは誰かや何かに頼りたい気持ち、すなわち「依存心」を持つことで安心感を得ることがあります。
しかし、その依存心が強すぎると、かえって心の不安定さを招き、体にもさまざまな不調を引き起こす原因となります。
1. 依存心が不安を生み出すメカニズム
依存による「安心感」の獲得
- 依存のはじまり
誰かや何か(人間関係、SNS、ギャンブル、買い物、食べ物など)に依存すると、最初は「それがあるから安心できる」という状態になります。 - 安心感の一時的効果
このとき脳内でドーパミンが分泌され、快感と安心感が得られます。しかし、脳はこの状態を「正常」と認識し、次第にこの刺激レベルを基準にしてしまいます。
「もっとほしい」欲求の増大
- 耐性
繰り返し依存行動をとると、同じ行為では以前と同じ安心感・快感が得られなくなります(耐性)。 - 「もっとほしい」のループ
脳は失われた快感を取り戻そうと、依存対象への渇望を強めます。このとき、快感よりもむしろ「ないと不安」という強い負の欲求が前面に出てきます。
不安の増大
- 報酬系のダウンレギュレーション
快感を生み出す報酬系(特に中脳辺縁系のドーパミン神経)は、過剰刺激後に反動的に活動が抑えられます。その結果、普段の生活での楽しみや安心感が得にくくなる。 - ストレス系(扁桃体とHPA軸)の過剰反応
快感が得られない“空虚感”が続くと、脳の扁桃体(不安・恐怖を司る部位)が過剰に働き、ストレスホルモン(コルチゾール)が分泌されやすくなります。
負のスパイラル:不安からさらなる依存へ
- 不安感の増大
快感が得られないストレス状態が続くと、イライラ・焦燥感・憂うつ感が強まり、日常生活の些細な変化にも過敏になります。 - 依存行動の再選択
「この不安を消すには、あの行動しかない…!」と、依存対象に頼る行動を強化します。 - さらなる耐性と不安の深化
依存を続けるほど耐性は高まり、得られる安心感はますます薄く、得られない不安はますます強化される――という悪循環を繰り返します。
2. 心と体のつながり:不安が胃腸に及ぼす影響
- 自律神経の乱れ
- 不安状態では交感神経(緊張・興奮を司る神経)が優位になりやすく、胃腸の蠕動運動(食べ物を運ぶ動き)が低下します。
- これにより、胃もたれ・食欲不振・腹痛・便秘・下痢などの不調が起こりやすくなります。
- ストレスホルモンの分泌
- 長期的な不安はストレスホルモンを増やし、腸内環境のバランスを崩します。
- 腸内細菌の乱れがさらなる不安感をもたらす悪循環につながります。
3. 依存心を断ち切ることが、不安な日々から抜け出す最短ルート
依存から開放されることで、心は強くなります。
- 安心できる土台をつくる
自分でやり遂げた経験が「自分でもできる」という自信につながり、外部への過度な依存を減らします。 - 小さな成功体験を積み重ねる
些細な目標でも達成するたびに「またやってみよう」という前向きな気持ちが生まれ、不安に対抗する精神力が育ちます。
4. 依存心を断ち切るための3つの具体策
① 未体験のことにチャレンジする(成功体験を増やす)
- 新しい趣味や習い事:ダンス、料理教室、陶芸など、興味のある分野に一歩踏み出す。
- ボランティア活動や地域イベントへの参加:異なる人との出会いが「自分の世界」を広げ、。様々な価値観の変容を促します。
② 悪習慣の代わりに良質な習慣をつくる
- スマホチェックの代わりに読書タイム:寝る前のスマホを本や雑誌に替え、自己成長やリラックスの時間に。
- テレビ鑑賞の代わりに軽い運動:ストレッチやヨガ、散歩など、体を動かすことでストレス解消と自己肯定感アップを同時に。
③ 言葉の使い方を変える
- 否定的な言葉を減らす:「どうせ無理」「また失敗するかも…」→代わりに
- 肯定的な言葉を増やす:「まずはやってみよう」「小さな一歩も前進だ」
→ 日記やスマホのメモに、自分を励ます言葉を書き留める習慣を。
大丈夫、コツコツ続ければ必ず変われます
依存心を断ち切るのは一朝一夕には難しいかもしれません。しかし、小さな行動の積み重ねが確実にあなたの自信と安心感を育みます。
- まずは今日から、何か一つだけ新しいことに挑戦してみる
- 悪習慣を一つ減らし、自分の為の時間に使う時間をつくる
- 自分への声かけを優しい言葉に変えてみる
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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